方舟航海日誌 4
移動運搬手段の脱石油化
2026-04-14
移動運搬手段の脱石油化
近い将来にガソリンが入手困難になるので、そうなる前に、移動と運搬の手段として電気だけで動く自動車を入手しておく必要があると思う。
本当に欲しいのは、田舎の必需品である軽トラックのEV版だ。移動だけを目的とするなら2輪で良いのだが、同時に荷物を運びたい場合が多いので、ある程度大きな荷台を確保出来る3輪または4輪である必要がある。
EV軽トラックは、探せばあるのだろうが、まず価格が私には高すぎる。モーターとバッテリーが同じでも車体が3輪から4輪になるだけで10万円近く高い値段になるし、それなりのパワーを求めてモーターとバッテリーを強化すると、現行のEV軽乗用車に近い価格になると推測している。さらに、それだけの電力を太陽光パネルだけで賄うためには、日照条件の悪い中山間の当地では、必要となる太陽光パネルの枚数が増えるので、全体としてかなりの投資になる。今の私には手が出ない。
免許を返納した高齢者が使うためのシニアカーというEVが存在するが、あれがもう少し速く走ることが出来て、もう少し力が強ければ、田舎の日常生活には十分だろう。または、3輪の原動機付自転車に似た感じのEV。そういうのを求めて検索し、比較考量した結果、候補として残ったのは、比較的がっしりした造りの3輪EVだ。手頃な価格で最低限の機能を満たすことが出来る。これが私にとっては最も合理的な選択だと思われる。
しかし、日本国内に代理店があり、サービス網があるものとなると、目に付くのは以下の二つだけになる。
AliExpress で買うつもりなら、選択肢はもっと広がるし、価格も少しは安くなる。しかし、そうやって個人輸入する場合は「道路運送車両の保安基準」 という超難関を自力で突破する時間と金と覚悟が要る。まず、無理。さらに、保守部品の調達や、故障時の修理の便も考えると、おとなしく正規代理店経由で購入するのが良い。
REUDO RE001
田舎に暮らす高齢者を想定した実用的なダサいデザインがカッコ良いと私は思う。
運転免許が不要な「特定小型原動機付自転車」という分類の乗物で、運転免許を返納した人でも乗れるというのを大きな売りにしている。
主要諸元の中で見ておくべきは
最高速度
車道モード (高速) … 20km/h
歩道モード (低速) … 6km/h
登坂可能最大斜度 … 18%
モーター
定格出力 … 600W
最大出力 … 600W
蓄電池
種類 … グラフェン鉛蓄電池
公称電圧 … 48V
公称容量 … 38Ah
重量 … 36kg
取り外し … 不可
航続距離 … 60km
重量
車両重量 … 130kg
本体重量(蓄電池除く) … 93kg
というあたり。
Mくん(D.I.Y. 生活の先達)によると、蓄電池の重さから来る車体重量の重さがすごく気になる、とのこと。
その重さも関係してくるが、私の集落には平均12%ぐらいの坂があり、場所によっては15%ぐらいの傾斜を覚悟する方が良いので、18%という登坂性能には少し不安が残る。
価格は地域によって異なるが、近畿地方は、取扱店までの配送料込みで税込み 286,000 円。
代理店であるリュウドから直接に購入することは出来なくて、取扱店を経由する必要がある。私の住所だと、最寄りの取扱店は、神埼郡神河町または加古川市になる。
BLAZE EV TRIKE
こっちは文字通りカッコ良い。遊びに使われることを想定しているようだ。個人的には RE001 のダサいカッコ良さの方が好きだけれど、性能としてはこちらの方が上で、その分値段も高い。
普通免許が必要な「ミニカー」の区分に入る。
主要諸元の中でRE001と同じ項目を見ると
最高速度
低速モード … 16km/h
中速モード … 20km/h
高速モード … 30km/h
登坂可能最大斜度 … 21%
モーター
定格出力 … 590W
蓄電池
種類 … リチウムイオン蓄電池
公称電圧 … 60V
公称容量 … 12Ah
取り外し … 可
航続距離 … 30km
重量
車両重量 … 70kg
となる。
モーターは同等のものだけれど、車体が軽い分こちらの方が力が強いようで、登坂性能が少し良い。Mくんも、こっちなら私の住む集落でも問題なく使えるだろうと言う。
私にとって一番の問題はその価格だ。以下、すべて税込みの価格である。
EV TRIKE … 384,800 円
本体 … 294,800 円
諸費用 … 48,000 円
発送料(兵庫県) … 42,000 円
専用 AC アダプタ … 29,480 円
専用大型ラック … 36,080 円
標準バッテリー (12Ah) … 59,400 円
大容量バッテリー (30Ah) … 97,900 円
なんと、バッテリーと AC アダプタを本体とは別に購入する必要があるのだ。最小限の構成(本体 + 標準バッテリー + AC アダプター)でも、合計 473,680 円になる。荷台が欲しいな、とか、バッテリーも大容量が良いな、などと言うと、548,260 円になってしまう。
非常にきびしい。
BLAZE の場合も取扱店経由で購入する必要がある。最寄りの取扱店は、西脇市と丹波市にあって、REUDO の取扱店よりかなり近い。どちらも私の町に隣接した市である。それだけ取扱店の総数も多いのだろう。
神河町まで行って見よう
という次第で、第一候補は REUDO RE001 とする。下調べはこれぐらいにして、神河町の取扱店まで行ってみよう。
2026-04-16
オートサービス藤原
我が町から西に峠を越えた神崎郡神河町にあるオートサービス藤原という所に行ってきた。Google Map に出ているから、名前を出しても大丈夫だろう。公立神崎総合病院の近くで、私の自宅からは車で30分ぐらい。
オートサービス藤原 - Google Street View
田舎町の小さな「モータース」ですね。
気さくで話好きな店主は三代目で、初代の祖父は自転車、二代目の父は自転車 + バイク、当代はバイク + 軽自動車を扱ってきた。特定小型原動機付自転車は数年前から手がけている。
取扱っているブランドは主として REUDO と ELEMOs。写真は、左が ELEMOs 348,000 円、右が REUDO RE004 398,000 円。
最近まではこの手のEVを扱う店が少なかったため、鳥取、岡山、広島、京都の客にも売ったことがある。さすがに四国から問い合せがあったときは、アフター・サービス出来そうに無いので断ったとのこと。
軽自動車・軽トラックとシニアカーの間に位置して、自動車の運転を諦めた人でも乗れる移動運搬手段の需要があると考えて取扱いを始めたそうだ。その最初のユーザは二代目なんだって。
REUDO RE001 を買う
私のための第一候補 REUDO R001 はこの店には在庫も試乗車も無かった。
登坂性能が唯一の懸念材料で、それさえクリア出来れば買いたいと私が言ったもんだから、店主が、ここは実際に登りましたよ、という坂まで、車で連れて行って見せてくれた。
残念ながら、その坂はちょっと緩くて参考にならなかった。
カタログ値では、18% (100m で 18m 上がる)の傾斜が最大登坂可能傾斜。対して、うちの集落で最も急な道路の傾斜が平均 12% ぐらい。場所によっては 15% ぐらいあるかも知れない。
Mさん(同じ集落の先輩)がシニアカーに乗っていて、5kmほど離れたスーパーまでの往復に使っているが、集落内の急傾斜道路でも問題なく登っている。シニアカーのモーターが約400W、最大登坂角度が10度(傾斜 17.6%)であることを考えると、大丈夫だと思う。思いたい。RE001 が欲しくなっているものだから、多少、目が曇っているかも知れない。
新潟の REUDO に問い合せてもらったところ、正規品は在庫切れ。ではあるが、若干のキズを直したアウトレット品が数台ある、それで良ければ 20,000 円引きで出せる、とのこと。おお、何というラッキー。そういうお買い得品は大好きだ。
手付けを打って契約した。
納車はゴールデン・ウィーク明けになるかな? 引越しシーズンで運送業者が忙しいのと、ある程度荷物がまとまってから配送することになっているので、正確な日程はまだ判らない、とのこと。
ん? 軽トラックで引き取りに行く?新潟だよ? 片道 511km 6時間44分 だよ?配送料は 11,000 円と格安だよ?
インプレッション
5月1日に無事に納車されたので、実際に乗ってみての感想を方舟航海日誌 7 として公開しました。


